けめこの綴り帳

不良ばぁばの胸のうち

哀悼

遺族の方に、故人と私の思い出を語ると驚かれることがあります。

「母はそんなことをしていたんですね。知りませんでした」

家族と言えども、知らないことは沢山あります。

私の父が亡くなった時もそうでした。

お酒を飲んで酔っ払うと娘自慢ばかりしていたと…。

ダメ出しばかりの日常でしたから、とても意外でした。

 

先日お別れをしてきた女性は20年以上癌と闘った方です。

とても綺麗で美しく強い方でした。

茶店を営んでいた彼女の作るカレーは絶品で、閉店した後に私が、またあのカレーが食べたいなぁ、と言ったのを忘れずにいてくれたんですね。

病が進行していたのにもかかわらず、一年越しでカレーを届けてくれました。

その時のメッセージが遺品となりました。

 

悩んでいる人や困っている人に手を差し伸べる。

頑張っている人を応援する。

病を抱えていたのに…いや、病を抱えていたからこそ…でしょうか。

本当に優しい方でした。

心よりご冥福をお祈りいたします。