けめこの綴り帳

不良ばぁばの胸のうち

トルストイ「復活」

トルストイの「復活」

高校生の時に買った単行本を

40年経ってようやく読み終えました

ドストエフスキーの「罪と罰」を読んでいたので

ロシア文学は難しそうという先入観もなく

むしろ自分には合っているようにも感じます

読み終えたばかりなので気の利いた感想は言えませんが

腐りきった権力構造と権力を笠に着る者の愚かさ

不合理な非人間的行為に立ち向かう革命的生き方

上流階級であれ下層民であれ

何をもって人間は幸せといえるのだろうか

手に入れたもの、奪われたもの、築き上げたもの、失ったもの

人は何をして何をしなかったのか

人はどう生きたのか

 

作中の一人の老人の言葉

『お前さんは自分のことをしていればいいのさ。誰でも人間は自分自身のものだからな。誰を罰して誰を許すかということは、我々にはわかりゃしない。自分が自分の長官(おかみ)になれば、そのときは長官(おかみ)なんかいりゃしない』

 

主人公ネフリュードフとともに旅をした

そんな心境です

120年以上前の作品ですが今2021年に読むことが出来てよかった

そう思います