けめこの綴り帳

不良ばぁばの胸のうち

忘れる過去忘れない過去

今年90歳になる叔母の認知症が進んだようだ

29年前の姉の死も

二人のひ孫がいることも

覚えていない

記憶がなくなるということは

過去が変わるということなのだろうか

消したい過去もある

消してしまいたい自分もいる

過去があっての自分なのか

現在の自分が過去を創っているのか

未来は現在の自分を創る……らしい

過去を忘れるのは

未来にとってその過去が必要のないものだからなのか

結局、今この瞬間を味わうしかないのだな

 

叔母は会うたびに同じ話をする

遠い遠い子どもの頃の話

きっと今、とても幸せなんだろうな